漢字辞典.com

検索
去食存信

読み方

きょしょく そんしん

意味

食糧を確保することよりも、政治を行う者が民衆から信頼されることを優先すべきだという意味。食べ物がなければ人は死ぬことがあっても、為政者への信頼がなければ国家・社会は成り立たない、という政治上の教えをいう。

由来

中国の古典『論語』顔淵篇に由来する。子貢が政治に必要なものを孔子に尋ね、孔子は「食・兵・民の信頼」が必要だと答えた。さらに削るなら兵、次に食であり、「民は信なくば立たず」と説いた。孔子の活動時期は春秋時代(紀元前6~5世紀)、『論語』は弟子たちにより紀元前5~4世紀頃に編纂されたとされる。「去食存信」はこの内容を四字に要約した表現である。

分類・構成

備考

主に政治・統治における信頼の重要性を説く漢文由来の語である。現代では企業経営や組織運営にも比喩的に用いられるが、文字どおり食を不要とする意味ではない。

例文

  • 災害時の政策では物資の配給だけでなく、正確な情報公開によって信頼を保つことが重要であり、去食存信の教えを思わせる。
  • 為政者が約束を軽んじれば、どれほど経済を豊かにしても支持を失う。去食存信はその危険を戒める言葉である。
  • 会社経営にも去食存信の考え方は通じる。短期的な利益より、顧客や社員との信頼を損なわないことが長期的な基盤となる。

類義語

  • 民信不立
  • 信義重視
  • 信頼第一

この四字熟語に使われている漢字