即身即仏
読み方:そくしん そくぶつ
意味
真言密教で、この身のままで仏と一体であり、悟りを実現できるという考え方。また、衆生の身体・心と大日如来の真理は本来隔たっていない、という教えをいう。「即身成仏」とほぼ同義である。
由来
真言密教の教義に基づく仏教語である。中国密教の経典である『大日経』などの思想を背景とし、平安時代前期(9世紀)、空海(774~835)が『即身成仏義』で体系的に説いた即身成仏の思想と深く結び付く。「即身」はこの身体のまま、「即仏」はそのまま仏であることを表す。
備考
主に真言密教に関する宗教・学術的な文脈で用いる語。肉体が文字どおり仏に変化するという意味ではなく、修行によりこの身で仏の悟りを実現できるという教義を指す。
別表記
- 即身即佛
誤用・混同注意
- 「即身成仏」と混同されることがあるが、両者は真言密教において密接に関係し、ほぼ同義で用いられる。
- 肉体が物理的に仏へ変化することだと字義どおりに解するのは不正確である。
例文
- 真言密教では、修行によってこの身のまま悟りに至る即身即仏の可能性が説かれる。
- 師は即身即仏の教えを通じて、仏が遠い存在ではないと説明した。
- 即身即仏という思想は、空海の密教理解を知るうえで重要な概念である。
分類
類義語
- 即身成仏
- 即身成道
対義語
- 凡夫
- 迷妄