南轅北轍
読み方
なんえん ほくてつ
意味
車のながえは南を向いているのに、車輪の跡は北へ向かっている意から、目指す目的と実際の行動・方法が正反対で、目的を達成できないことをいう。方針や言動に矛盾があることのたとえ。
由来
中国の戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の故事に基づく。『戦国策』魏策四で、魏王の政策をいさめるため、楚へ行きたいと言いながら車を北へ向けて進む人物の話が語られる。車の「轅(ながえ)」が南を向き、「轍(わだち)」が北へ延びるという、目的と行動の食い違いを表した語である。『戦国策』は前漢の劉向が紀元前1世紀ごろに編集したとされる。
分類・構成
備考
「轅」は車の前方に出した棒である「ながえ」、「轍」は車輪が通った跡の「わだち」を指す。主に政策・計画・言行などの方向性が根本的に矛盾する場合に用いる。
誤用・混同注意
- 「南轅北撤」と書くのは誤り。正しくは車輪の跡を表す「轍」を用いる。
- 交通・移動の様子を表す「南船北馬」と混同しない。
- 単に意見が少し異なる意味ではなく、目的と行動が正反対である場合に用いる。
例文
- 環境保護を掲げながら使い捨て品を大量に配るのは、方針として南轅北轍だ。
- 売上を伸ばしたいのに顧客対応を縮小していては、目的と手段が南轅北轍になってしまう。
- 計画の理念と具体的な施策が南轅北轍にならないよう、実行前に見直しを行った。
類義語
- 本末転倒
- 背道而馳
- 目的と手段の矛盾