卑辞厚礼
読み方:ひじ こうれい
意味
自分の言葉をへりくだらせ、礼物やもてなしを手厚くして、相手に敬意を示しながら願い事や依頼をすること。特に、有能な人物を招いたり、協力を得たりするために、低姿勢で厚遇する態度をいう。
由来
中国の正史『後漢書』許劭伝に見える語。後漢末(2世紀後半から3世紀初頭)、若い曹操が人物評論家の許劭に自分を評価してもらおうとして、「卑辞厚礼」をもって頼んだという記述に基づく。『後漢書』自体は南朝宋の范曄が5世紀に編纂した。
備考
人を招く場合や援助・協力を求める場合に用いる。単に丁寧であることではなく、へりくだった言葉と手厚い礼遇の両方を含む。文脈によっては、目的のためのへつらいを含意することもある。
別表記
- 卑辭厚禮
- 卑辞厚禮
誤用・混同注意
- 「卑辞」は相手を卑しめる言葉ではなく、自分をへりくだらせる言葉を指す。
- 単に「丁寧な態度」の意味ではなく、手厚い礼遇や贈り物を伴って相手に頼む意を含む。
例文
- 社長は取引先に契約延長を頼むため、卑辞厚礼をもって交渉に臨んだ。
- 彼は高名な研究者を招こうとして、卑辞厚礼を尽くして協力を求めた。
- 相手の歓心を買おうとする卑辞厚礼が、かえって周囲の不信感を招いた。
分類
類義語
- 低頭下心
- 卑躬屈膝
- 慇懃丁重