十善万行
読み方:じゅうぜん まんぎょう
意味
仏教でいう「十善」と、あらゆる善い修行・行為である「万行」を合わせた語。殺生・盗み・うそなどをしない十種の善行をはじめ、悟りや救いを目指して行う多くの善い実践全般をいう。特に、数多くの功徳を積む修行という意味で用いられる。
由来
仏教語。「十善」は、身・口・意の三業について悪を避ける十種の善い行い(十善業道)をいい、インド仏教の教説が漢訳仏典を通じて中国・日本へ伝来したものです。「万行」は無数の修行・善行の意で、十善とともに広範な仏道修行を表す語として用いられました。「十善万行」という四字の結合形が最初に確認できる文献・成立年代は特定されていません。
備考
主に仏教・仏教文学の文脈で用いる語です。「十善」は不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語など十の善行を指します。日常会話ではまれで、宗教的・文語的な響きがあります。
別表記
- 十善萬行
誤用・混同注意
- 「十全万行」と書くのは誤り。仏教の十の善行を表す「十善万行」が正しい。
- 「万行」を「ばんこう」と読むのは一般的でなく、通常は「まんぎょう」と読む。
例文
- 僧は十善万行を心掛け、日々の小さな行いにも慈悲を示した。
- 十善万行を積むことが、仏道を歩む者の基本であると説かれている。
- 供養だけでなく、他者を傷つけない生き方そのものが十善万行につながる。
分類
類義語
- 諸善万行
- 衆善奉行
- 十善業道
対義語
- 十悪五逆
- 諸悪