動如脱兎
読み方:どう じょ だっと
意味
行動を開始すると、逃げ出した兎のように非常に素早く、勢いよく動くこと。ふだんは静かに機会をうかがい、いざ行動すべき時には決断して迅速に動く、という意味でも用いる。
由来
中国古典『孫子』九地篇にある「始如処女、敵人開戸、後如脱兎、敵不及拒(初めは処女のように静かで、後には逃げる兎のように素早く動く)」に基づく。『孫子』は一般に紀元前5世紀ごろの兵法書とされる。「動如脱兎」は、この「後如脱兎」から成り立った表現である。
備考
「静如処女、動如脱兎(静かなること処女のごとく、動くこと脱兎のごとし)」の形で対にして使うことが多い。単に慌てて走る意味ではなく、好機を逃さず迅速に行動するという積極的なニュアンスがある。
別表記
- 動如脱兔
誤用・混同注意
- 「脱兎」は、捕らわれた兎が逃げ出すように素早いことをいい、単に「兎が脱ぐ」ことではない。
- 「動如脱免」などと書くのは誤り(正しくは「動如脱兎」)。
例文
- 彼は会議中は慎重に情報を集めていたが、方針が決まると動如脱兎の勢いで企画を実行した。
- 守備側は相手の隙を待ち、好機を見つけるや動如脱兎とばかりに攻め込んだ。
- 普段は物静かな彼女だが、トラブルが起きると動如脱兎、的確な指示を出して対応する。
分類
類義語
対義語
- 緩慢
- 鈍重
- 静如処女