分道揚鑣
読み方:ぶんどうようひょう
意味
ともに行動していた者や、同じ目的・方針を持っていた者が、途中から進む道や方針を別にして離れること。単に道中で別れることにもいうが、現代では意見・理念・利害などの対立により、協力関係や仲間関係を解消して別々に行動する意味で用いられることが多い。
由来
中国の歴史書「北史」魏収伝に見える「分路揚鑣」に基づく故事成語。「分路」は道を分けること、「揚鑣」は馬を走らせて進むことを表す。ともに旅していた者が途中で別々の道へ馬を進める情景から、仲間や協力者が別の方針を取って離れる意味となった。「北史」は唐代の李延寿が659年ごろに編纂した歴史書で、内容は主に南北朝時代(6世紀ごろ)の人物・事件を扱う。
備考
「分道揚鑣する」「分道揚鑣となる」の形で用いる。人間関係の単なる絶交よりも、同じ目的で行動していた者が方針の違いから別行動を取るという文脈に適する。
誤用・混同注意
- 「分道揚標」は誤り。正しくは、馬のくつわを表す「鑣」を用いて「分道揚鑣」と書く。
- 単なる友人同士のけんかや絶交だけを指す語ではなく、共同の方針・目的から分かれて別々に進むことをいう。
例文
- 長年協力してきた二社は、経営方針の違いから分道揚鑣することになった。
- 改革案をめぐる意見の対立によって、二人の政治家は分道揚鑣した。
- 共同研究の目的が変化したため、研究チームは分道揚鑣し、それぞれ別の課題に取り組んだ。
分類
類義語
- 袂を分かつ
- 決別する
- 別れを告げる