刀耕火種
読み方:とうこう かしゅ
意味
山林の草木を刀や刃物で切り払い、それを焼いた灰地に種をまく原始的な農耕法。焼畑農業をいう。転じて、自然に大きく依存した粗放な農業のあり方を表すこともある。
由来
中国の正史『旧唐書』の「厳震伝」に見える「刀耕火耨(とうこうかじょく)」が基になったとされる。『旧唐書』は五代十国時代の後晋で、945年ごろに編纂された。「刀」で草木を切り、「火」で焼いて耕地を作る農法を表した語が、日本では「刀耕火種」として定着した。
備考
主に焼畑農業を説明する学術的・歴史的な文脈で用いる。「火種」は単独では通常「ひだね」と読むが、この語では「かしゅ」と読む。
補足
- 「火種」を「ひだね」と読まない。刀耕火種の読みは「とうこうかしゅ」。
- 出典に見える「刀耕火耨」は古い表現であり、「刀耕火種」の誤字とは限らない。
例文
- 山地の一部では、かつて刀耕火種による焼畑耕作が行われていた。
- この地域の生活史を調べると、刀耕火種から定住農業へ移行した過程が分かる。
- 刀耕火種は森林への負荷もあるため、休閑期間を十分に取ることが重要だった。
分類
類義語
- 焼畑農業
- 焼畑耕作
- 原始農業
対義語
- 集約農業
- 精耕細作