兼愛非攻
読み方:けんあい ひこう
意味
すべての人を身分・血縁・国などによって差別せず、平等に愛し合うべきだとする「兼愛」と、他国への侵略戦争や不当な攻撃を否定する「非攻」を合わせた語。中国の思想家・墨子の、平和と公平を重んじる思想を表す。
由来
中国戦国時代(紀元前5~4世紀ごろ)の思想家・墨子の学説に由来する。『墨子』には「兼愛」と「非攻」の篇があり、兼愛は分け隔てのない愛、非攻は侵略的な戦争をしないことを説く。後にこの二つを併せて、墨家の中心思想を示す「兼愛非攻」と呼ぶようになった。
備考
墨家思想を端的に示す語であり、日常会話よりも思想史・倫理・国際平和について論じる文章で用いられる。「兼愛」は単なる慈善ではなく、親族や自国だけを優先しない公平な愛をいう。
例文
- 墨子の兼愛非攻の思想は、争いをなくすための倫理として現代にも示唆を与える。
- 国際紛争を考える際には、兼愛非攻という理想を忘れてはならない。
- 彼は、敵味方を問わず人命を尊重する姿勢に、兼愛非攻の精神を見いだした。
分類
類義語
- 博愛主義
- 非戦主義
- 相互扶助
対義語
- 自利主義
- 侵略攻撃
- 弱肉強食