入神出鬼
読み方
にゅうしん しゅっき
意味
書画・音楽・舞踊・演技などの技芸が、神や鬼を動かすほどに優れ、神業ともいえる極致に達していること。非常に巧みで、常人にはまねのできない芸術的・技術的な境地をいう。
由来
中国・唐代の詩人、宋之問(そうしもん、656年頃~712年)の詩「嵩山天中寺尋法華上人不遇」にある「入神出鬼境」という句に基づくとされる。詩の正確な制作年は不明だが、7世紀後半から8世紀初頭の唐代の表現である。後に、技芸が神秘的な極致に達している意で用いられるようになった。
分類・構成
備考
主に芸術・芸能・技能に対する非常に高い賛辞として用いる、やや硬い表現である。「出神入化」と意味が近いが、日常会話では「神業」「卓越した技」などと言い換えることも多い。
誤用・混同注意
- 「出神入鬼」と語順を入れ替えるのは誤り。類義語には「出神入化」がある。
- 「入神出化」は誤り。
例文
- 彼の能の舞は入神出鬼の境地に達しており、観客は息をのんで見入った。
- その修復師の筆遣いは入神出鬼で、失われた壁画の彩色を見事によみがえらせた。
- 名人の演奏を入神出鬼と評したのは、技巧だけでなく深い表現力にも感銘を受けたからだ。
類義語
- 出神入化
- 神技妙技
- 炉火純青
- 巧奪天工
対義語
- 平凡無奇
- 未熟稚拙