入境問禁
読み方:じゅきょう もんきん
意味
他国・他地域に入った際、その土地で禁じられていることや決まりをまず尋ね、土地の習慣・法令を尊重して行動すること。転じて、新しい環境では独自の規則や慣習を理解し、それに従うべきだという教え。
由来
中国の儒教経典「礼記」曲礼上にある「入竟而問禁(境に入れば禁を問う)」に基づく語です。原文には続けて「入国而問俗、入門而問諱」とあり、訪れた土地・国・家の禁令、習俗、避けるべき名を事前に尋ねる礼を説いています。「礼記」は前漢期(おおむね紀元前1世紀ごろ)に編纂されたとされます。
備考
主に文章語・教訓的な表現として用いられます。「よその場所では、その土地の決まりに従う」という意味で、異文化理解や組織への新規参加の文脈にも使えます。
誤用・混同注意
- 「入境問禁」は、単に国境で禁止品を申告するという意味だけではなく、その土地の法令・慣習を尊重するという広い意味で用いる。
- 「入郷随俗」「入郷問俗」と混同されることがあるが、これらは関連する別の四字熟語である。
例文
- 海外支社へ赴任する前に、現地の法令や商習慣を学ぶのは入境問禁の心得である。
- 新しい取引先を訪問するなら、入境問禁の精神で先方のルールや連絡手順を確認しておこう。
- 地域の祭りに参加する際は、入境問禁を忘れず、古くからの作法を尊重したい。
分類
類義語
- 入郷随俗
- 入郷問俗
- 郷に入っては郷に従え