先憂後楽
読み方:せんゆう こうらく
意味
為政者や指導者などが、世の中の人々より先に社会の問題や苦しみを心配し、その解決後には人々より後で楽しみを受けるということ。私利私欲を捨て、公共の利益を優先する精神を表す。
由来
中国・北宋の政治家・范仲淹(989〜1052)が、1046年ごろに記した文章「岳陽楼記」にある「先天下之憂而憂、後天下之楽而楽(天下の人々が憂えるより先に憂え、人々が楽しんだ後に楽しむ)」に基づく。日本ではこの句を四字に縮めて「先憂後楽」とした。
備考
主に政治家・公務員・経営者など、公共性の高い立場の人に求められる倫理として用いる。単に「苦労してから楽しむ」という個人的な意味ではなく、他者や社会を優先する点が重要。
別表記
- 先憂後樂
補足
- 「先優後楽」と書くのは誤り。心配・苦しみを表す「憂」を用いる。
- 単に自分が先に苦労して後で楽しむ意味だと解するのは不十分で、社会や人々を優先する理念を表す。
例文
- 公職に就く者には、先憂後楽の精神を持ち、住民の暮らしを第一に考える姿勢が求められる。
- 社長は自らの待遇を後回しにして社員の雇用を守り、先憂後楽を実践した。
- 災害復興に尽くす彼の姿には、先憂後楽という言葉がよく似合う。