信心正因
読み方:しんじん しょういん
意味
浄土真宗の教義で、阿弥陀仏の本願を疑いなく信じ受け入れる「信心」こそが、浄土に往生するための根本的で正しい原因(正因)である、ということ。念仏を唱えることは往生の条件を満たすためではなく、救われた喜びと仏恩への感謝を表す「報恩」と捉える。
由来
親鸞(1173~1263)が鎌倉時代前期、1224年頃に成立したとされる『教行信証』などで示した、信心を往生の正因とする浄土真宗の教義に基づく語である。「信心正因・称名報恩」という形で、浄土真宗の教えを要約する定型句として広く用いられるようになった。四字の定型句としての成立時期は明確ではない。
備考
主に浄土真宗で用いられる教義語であり、日常会話の慣用句ではない。他宗派の浄土教とは、念仏と往生の関係について理解が異なる場合がある。
誤用・混同注意
- 「称名そのものが往生の正因である」という意味にするのは不正確。浄土真宗では一般に、信心を正因、称名を報恩と捉える。
例文
- 浄土真宗では、信心正因、称名報恩の教えを大切にしている。
- 講師は、信心正因とは阿弥陀仏の本願を信じることが往生の正因であるという意味だと説明した。
- 法話を通じて、念仏を功徳を積む手段とみなすのではなく、信心正因の立場から報恩の行いとして受け止めた。
分類
類義語
- 他力信心
- 往生正因