信口雌黄
読み方:しんこう しおう
意味
口から出まかせに、根拠のないことを言うこと。また、前に述べたことを何のためらいもなく変更し、もっともらしく言い立てること。「雌黄」は、古く誤字を塗り消して書き直すのに用いた黄色の顔料で、発言を次々に塗り替えるたとえとなった。
由来
中国・西晋(3~4世紀)の人物、王衍の逸話に由来する。王衍は議論の内容に不都合があるとすぐに意見を改めたため、世人から「口中雌黄」と呼ばれたという。この話は唐の貞観22年(648年)ごろに成立した『晋書』王衍伝に見える。「雌黄」は古く、書き損じを覆い隠して訂正するために使われた黄赤色の鉱物顔料である。
備考
主に他人の無責任な発言や、前言を安易に変える態度を批判していう、否定的な語である。単に率直・自由に話すという意味ではない。文章語・やや硬い表現。
誤用・混同注意
- 「雌黄」は「しこう」ではなく「しおう」と読む。
- 単に率直に話す意味ではなく、根拠なく発言したり前言を安易に変えたりすることを非難する語である。
例文
- 彼は出典を確かめもせず、会議で信口雌黄を並べて参加者を混乱させた。
- 不確かなうわさを信口雌黄としてSNSに投稿するのは無責任だ。
- 証言が信口雌黄ではないか、当時の記録と照合して慎重に検討した。
分類
類義語
- 信口開河
- 口から出まかせ
- 放言
- 妄言