余桃之罪
読み方
よとう の つみ
意味
以前は好意や寵愛のしるしとして評価された行為が、相手の愛情や立場の変化によって、のちには罪や欠点として責められること。特に、権力者の気まぐれな愛憎によって評価が正反対に変わることをいう。
由来
中国・戦国時代末期、前3世紀ごろに成立したとされる『韓非子』の「説難」に由来する。衛の霊公に寵愛された弥子瑕(びしか)が、食べかけの桃を霊公に差し出した際は愛情の証として喜ばれた。しかし寵愛を失った後、同じ出来事を「食べ残しを君主に食べさせた罪」として責められた故事からいう。
備考
現代では日常会話よりも、文章や論評で用いられることが多い語。一般の国語辞典では「余桃の罪」と表記されることもある。「余桃」は食べ残しの桃を指す。
例文
- 同じ進言でも、側近だったころは忠言として歓迎されたのに、失脚後は余桃之罪のように非難された。
- 上司の気分次第で評価が変わる職場では、昨日の功績が今日には余桃之罪になりかねない。
- 権力者の寵愛に頼りすぎれば、ひとたび関係が変わったとき、過去の行為まで余桃之罪として問われることがある。
類義語
- 人情冷暖
- 世態炎涼
- 愛憎の変転