伴食大臣
読み方:ばんしょく だいじん
意味
大臣などの高い地位にありながら、実際には権限や能力がなく、仕事もしないで、ただ給与や待遇だけを受けている人をいう。転じて、組織内で名目上の役職に就いているだけの「お飾り」の人物を、批判的に表す語。
由来
中国・唐代前期(8世紀初め)、宰相の姚崇とともに政務を担った盧懐慎は、姚崇が政務をほぼ決裁し、盧懐慎は従うだけであったため、当時の人々から「伴食宰相(食事に同席するだけの宰相)」と呼ばれたという。『旧唐書』盧懐慎伝に見える故事に基づく。日本では「宰相」を「大臣」として「伴食大臣」ともいう。『旧唐書』の成立は945年。
備考
本来は政治上の大臣・宰相を指すが、現代では企業や団体で実権を持たない役員・責任者にも用いる。相手を強く無能・無為だと非難する響きがあるため、直接の人物評には注意が必要。
補足
- 「伴食」は単に食事に付き添う意味ではなく、職務を果たさず地位や給与だけを得ることをたとえた語。
- 故事上の原形は「伴食宰相」であり、「伴食大臣」は日本で広く用いられる言い換えである。
例文
- その大臣は重要政策の決定に関われず、野党から伴食大臣だと批判された。
- 会議で一度も意見を述べない役員では、伴食大臣と見なされても仕方がない。
- 彼は肩書だけの伴食大臣になることを嫌い、実務を任せてもらえる部署へ異動した。
分類
類義語
対義語
- 実力者
- 敏腕家
- 有能な政治家