以眼還眼
読み方
いがん かんがん
意味
他人から受けた害や仕打ちに対し、同じ程度の害を返して報復すること。「目を傷つけられたら目を、歯を傷つけられたら歯を返す」という意味である。本来は、受けた被害を超える過剰な復讐を禁じ、報復の程度を等しく制限する考え方も含む。
由来
「目には目を、歯には歯を」に当たる漢文調の表現で、古代バビロニアのハンムラビ法典(紀元前18世紀ごろ)や、旧約聖書『出エジプト記』21章24節などに見られる同害報復(タリオの法)の思想に由来する。日本語の四字熟語としての「以眼還眼」がいつ成立したかは明確ではないが、漢文訓読・翻訳を通じて用いられてきた表現である。
備考
「以眼還眼、以牙還牙」と続けて用いることもある。現代では、同じ害で仕返しする強硬な報復という否定的な文脈で使われやすいが、歴史的には過剰報復を防ぐための刑罰原則という面もある。
例文
- 彼は裏切りに対して以眼還眼の報復を主張したが、周囲は対話による解決を求めた。
- 以眼還眼の論理だけで争いに応じれば、報復の連鎖はいつまでも終わらない。
- 古代の法に見られる以眼還眼は、無制限な復讐を認めるためではなく、刑罰を被害に見合う範囲へ抑える考え方でもあった。
類義語
- 目には目を歯には歯を
- 以牙還牙
- 報復措置
- 応報思想
対義語
- 恩讐を越える
- 寛大無辺
- 以徳報怨