以怨報徳
読み方
いおんほうとく
意味
人から受けた恩恵や親切に感謝して報いるどころか、恨みや害意をもって返すこと。「怨みをもって徳に報いる」という意味で、恩知らずで不義な振る舞いを非難していう。
由来
中国の歴史書・国語の「周語中」に見える「以怨報徳、不仁(怨みをもって徳に報いるのは、不仁である)」に基づく。国語は春秋時代(紀元前770~前476年)に関する言説を収め、戦国時代頃(おおむね紀元前4~3世紀頃)に成立したとされる。
分類・構成
備考
通常は「恩を仇で返す」と同じく、強い非難を込めて用いる。孔子は論語で「以徳報怨」を否定し、「以直報怨、以徳報徳」と述べたとされる点と混同しないよう注意が必要。
誤用・混同注意
- 「以徳報怨」と混同しない。以怨報徳は、恩に対して恨みで返すという否定的な意味。
- 孔子が説いた語だと誤解されることがあるが、論語で孔子が述べたのは「以直報怨、以徳報徳」である。
例文
- 長年育ててくれた師を中傷するとは、まさに以怨報徳の行為だ。
- 会社が困難な時期に支援した取引先から契約を一方的に打ち切られ、以怨報徳だと感じた。
- 恩人の忠告を恨み、危害を加えようとするのは以怨報徳にほかならない。