五障三従
読み方:ごしょう さんじゅう
意味
女性には、梵天王・帝釈天・魔王・転輪聖王・仏にはなれないという「五障」があり、未婚時は父、結婚後は夫、夫の死後は子に従うという「三従」を守るべきだとする、古い女性差別的な思想をいう。
由来
「五障」は、女性は梵天王・帝釈天・魔王・転輪聖王・仏になれないとする古代インド仏教の説で、成立が1~2世紀頃とされる『法華経』などの漢訳仏典に見られる。「三従」は、未婚時は父、嫁しては夫、夫の死後は子に従うとする中国の儒教的女性規範で、前漢~後漢期に形成・体系化された。両者を結び付けた語である。
備考
現代の男女平等の価値観とは相容れない歴史的な差別観を示す語である。女性に従属を求める規範として肯定的に用いるのではなく、歴史・思想を批判的に説明する文脈で使われる。
別表記
- 五障三從
補足
- 「三従」を「さんしょう」と読まない。正しくは「さんじゅう」。
- 現代にも通用する女性の規範として扱うのは誤解であり、歴史的な女性差別思想を表す語である。
例文
- 授業では、五障三従という語を手掛かりに、前近代社会の女性観を批判的に学んだ。
- その史料には五障三従の考え方が表れており、女性の生き方が強く制限されていたことが分かる。
- 研究者は五障三従を、仏教と儒教の女性規範が交差した歴史的表現として分析している。
分類
類義語
対義語
- 男女平等
- 男女同権
- 男女共同参画