世道人心
読み方
せどう じんしん
意味
世の中の道徳・風俗・社会的な秩序と、そこに生きる人々の心のあり方を合わせていう語。社会全体の倫理観や風潮、それに影響される人心を問題にする際に用いる。
由来
中国の漢文で用いられた「世道(世の中の道徳・風俗)」と「人心(人々の心・考え)」を並べた語である。社会の風紀や倫理と人々の意識を一体として論じる表現として、日本にも漢文訓読などを通じて定着した。特定の初出文献および正確な成立時期は明確ではない。
分類・構成
備考
硬い文章語で、評論・社説・道徳論などで用いられることが多い。「世道人心を維持する」「世道人心を乱す」のように使う。個人一人の性格ではなく、社会全体の倫理や人々の意識を指す。
誤用・混同注意
- 「世道人情」とするのは一般的な表記ではない。似た語に「世態人情」がある。
- 「世道」を文字どおりの道路・街路の意味と解するのは誤りで、ここでは世の中の道徳・風俗をいう。
例文
- 教育は、世道人心に少なからぬ影響を与える。
- 扇情的な報道が世道人心を乱すと懸念する声がある。
- その作家は小説を通して、時代とともに変化する世道人心を鋭く描いた。
類義語
- 世態人情
- 世相
- 社会風潮
対義語
- 人心荒廃
- 風紀紊乱