不識時務
読み方:ふしき じむ
意味
その時代の情勢・社会の動きや、現在なすべき事柄を理解していないこと。また、時勢に合わない考えや行動をしていること。人の見識や対応を批判的にいう語である。
由来
中国の歴史書『後漢書』の「張覇伝」に関わる故事を出典として説明されることが多い。「時務」は、その時代・状況において重要な事柄や、なすべき仕事の意。「時務を識らず」、すなわち時勢を理解しないという意味から成り立った。『後漢書』は南朝宋の范曄が5世紀ごろに編纂した歴史書である。
備考
人やその言動を批判する、やや硬く古風な表現である。単に知識が少ないことではなく、時代の趨勢や当面の状況を見通せないことをいう。
誤用・混同注意
- 「時務」を「じつむ」と読まない。正しい読みは「ふしきじむ」。
- 単なる「世間知らず」の意味に限定せず、時勢・情勢を理解しないという批判的な意味で用いる。
例文
- 経営環境が大きく変わったのに旧来の方法だけに固執するのは、不識時務との批判を免れない。
- 国際情勢を顧みない彼の発言は、不識時務だと受け取られた。
- 新制度の必要性を理解せず、理由なく反対を続ける姿勢は不識時務といえる。
分類
類義語
- 世間知らず
- 時勢に疎い
- 頑迷固陋
対義語
- 識時達変
- 臨機応変