上諂下瀆
読み方
じょうてん かとく
意味
目上の者にはへつらって取り入り、目下の者は侮って軽んじること。相手の立場によって態度を変える、卑屈で横柄な振る舞いをいう。
由来
中国古典の易経・繋辞下伝にある「君子上交不諂、下交不瀆(君子は上の者と交わってもへつらわず、下の者と交わっても侮らない)」に基づく。この「不諂」「不瀆」を否定しない形にして、上には諂い、下を侮る行為を表した語である。繋辞伝は戦国時代(紀元前4〜3世紀頃)に成立したとされる。
分類・構成
備考
日常会話では比較的まれで、文章語・批評的な文脈で用いられる。「瀆」はここでは「あなどる・軽んじる」の意であり、「けがす」の意ではない。
誤用・混同注意
- 「上諂下読」は誤り(正しくは「上諂下瀆」)。
- 「じょうてんかどく」と読まない。標準的な読みは「じょうてんかとく」。
- 「瀆」を「けがす」の意味だけで理解するのは不正確で、この語では「侮る・軽んじる」の意味である。
例文
- 彼は役員の前では愛想よく振る舞う一方、部下には威圧的で、上諂下瀆の人物だと評判だった。
- 組織の管理職が上諂下瀆に陥れば、現場の信頼を失い、健全な意見も届かなくなる。
- 権力者にだけ迎合し、弱い立場の人を見下すような上諂下瀆の態度は慎むべきだ。