三姑六婆
読み方
さんこ ろくば
意味
中国の旧社会で、尼僧・道姑・占い女の「三姑」と、仲介人・媒人・女祈祷師・遊郭の女主人・薬売り・産婆などの「六婆」を合わせた呼び名。転じて、世間の内情やうわさに通じる雑多な職業女性を、しばしば軽蔑的にいう。
由来
中国・元末の陶宗儀が14世紀後半(およそ1366年ごろ)にまとめた輟耕録に見える。「三姑」を尼姑・道姑・卦姑、「六婆」を牙婆・媒婆・師婆・虔婆・薬婆・穏婆と列挙したことに基づく。後に、こうした女性たちをひとまとめにして、やや侮蔑的に呼ぶ語となった。
分類・構成
備考
中国の歴史的・社会的背景をもつ語で、現代の女性一般に使うと侮蔑的になり得る。日本語では日常語としてはまれで、中国文学・歴史の解説などで用いられる。
誤用・混同注意
- 「三人の姑と六人の老婆」という文字どおりの人数・親族関係を表す語だと解するのは誤り。三種・六種の職業女性をまとめた中国の呼称である。
例文
- 中国の明清小説には、三姑六婆が町のうわさを運ぶ人物としてしばしば登場する。
- 研究者は、「三姑六婆」という呼称には、当時の女性の職業に対する蔑視が表れていると指摘した。
- この訳注では、三姑六婆を単なる「世話好きな女たち」とせず、特定の職業女性の総称として説明している。