三千世界
読み方:さんぜん せかい
意味
仏教の宇宙観でいう、きわめて広大な世界・宇宙全体。もとは「三千大千世界」を省略した語で、多数の世界から成る大宇宙を指す。転じて、世の中のすべて、または限りなく広い世界という意味でも用いられる。
由来
古代インド仏教の宇宙観に由来する語で、「三千大千世界」の略。千の世界を一小千世界、さらに千倍したものを中千世界、さらに千倍したものを大千世界とし、全体で十億の世界から成る大宇宙を表す。中国語訳仏典に伝わり、後秦の鳩摩羅什が406年ごろに漢訳したとされる「法華経」などには「三千大千世界」の形で見える。日本には仏教伝来後、6世紀以降に受容された。
備考
日常語では「非常に広い世界」「世界のすべて」のように比喩的に使われることがある。本来は単純に三千個の世界を数える語ではなく、仏教固有の宇宙論に基づく表現である。
補足
- 「三千世界」は「三千大千世界」の略であり、単に三千個の世界を意味する語と解するのは不正確である。
例文
- 仏典では、仏の教えが三千世界に広がると説かれている。
- 三千世界を旅しても、故郷に勝る場所はないだろう。
- 彼の作品は三千世界を包み込むような、壮大な想像力に満ちている。
分類
類義語
- 三千大千世界
- 大千世界
- 宇宙
- 全世界