一蹴而就
読み方:いっしゅう じしゅう
意味
ひと蹴りで物事を成し遂げる意から、わずかな時間や労力で、一挙に物事を完成・達成することをいう。多くは「大事業は一蹴而就にはできない」のように、簡単には成し遂げられないことを強調する否定形で用いる。
由来
中国・北宋(11世紀)の文人、蘇洵(そじゅん)が田枢密に宛てた文章「上田枢密書」にある「一蹴而造聖人之域(一度蹴るだけで聖人の境地に至ろうとする)」という趣旨に基づく。「一蹴」はひと蹴り、「而」は接続詞、「就」は成し遂げる意で、後に「一蹴而就」の形で定着した。
備考
硬い書き言葉で、日常会話ではあまり用いない。「一蹴」は「相手の意見などを退けること」の意味でも使うが、この語では「ひと蹴り」の意である。
誤用・混同注意
- 読みを「いっしゅうじゅしゅう」としない。正しくは「いっしゅうじしゅう」。
- 「一蹴」を「意見などを退けること」の意味に解さない。この語では「ひと蹴り」の意。
例文
- 新しい制度の整備は一蹴而就にはできず、現場の意見を聞きながら段階的に進める必要がある。
- 彼女は長年の基礎訓練を積んでいたため、難しい曲を一蹴而就のごとく仕上げてみせた。
- 論文の執筆を一蹴而就で終えようとせず、資料の検証に十分な時間をかけなさい。