一花五葉
読み方:いっか ごよう
意味
一つの花が五枚の花びらを開く意から、達磨大師に始まる禅の教えが後に五つの宗派・系統へ分かれ、栄えていくことをいう。特に中国禅の五家、すなわち潙仰・臨済・曹洞・雲門・法眼の五宗を指す。
由来
達磨大師が弟子の慧可に法を伝える際に残したとされる偈(げ)「吾本来茲土、伝法救迷情。一花開五葉、結果自然成」に由来する。「一花開五葉」を縮めた語である。偈は6世紀頃の達磨に仮託され、中国・北宋の1004年に成立した禅宗史書『景徳伝灯録』などに伝わる。後世、中国禅が五家に分かれたことを予言した句として解釈された。
備考
日常会話で用いる語ではなく、禅宗・仏教史の文脈で使われる。「五葉」の「葉」は葉っぱではなく、花びらの意で解されることが多い。
誤用・混同注意
- 植物の「一つの花と五枚の葉」を表す語だと誤解されることがあるが、禅宗の五家の発展を象徴する仏教語である。
例文
- 達磨大師の一花五葉は、禅の教えが五家へ発展することを象徴する語とされる。
- 禅宗史を学ぶなら、一花五葉と呼ばれる五家の成立を押さえておくとよい。
- 講師は一花五葉の故事を引き、一つの教えが多様な系統へ広がった過程を説明した。
分類
類義語
- 五家七宗
- 禅宗五家