一箭之地
読み方:いっせん の ち
意味
矢を一本放って届くほどの距離、すなわち非常に近い距離をいう。場所どうしの隔たりがわずかであることのたとえとして用いる。
由来
明代に成立した施耐庵作と伝えられる中国の長編小説「水滸伝」(第八十九回)に見える表現とされる。一本の矢が届く射程を「一箭」といい、「之」は「の」、「地」は距離・場所の意である。日本では漢文調に「一箭之地」と書くほか、「一箭の地」とも表記する。
備考
日常会話よりも、文章語・歴史小説風の文脈で用いられることが多い語である。「一矢之地」ではなく「一箭之地」が本来の形。
別表記
- 一箭の地
誤用・混同注意
- 「一矢之地」と書くのは誤りとされる。正しくは「一箭之地」。
- 遠い距離を表す語ではなく、矢の届く程度の近い距離を表す。
例文
- 駅から会場までは一箭之地なので、徒歩で向かうことにした。
- 両軍は一箭之地まで接近し、いつ戦闘が始まってもおかしくない状況だった。
- 対岸の村は一箭之地に見えるが、川の流れが速いため簡単には渡れない。
分類
類義語
対義語
- 天涯万里
- 千里迢迢