一目千本
読み方:ひとめ せんぼん
意味
一目で千本もの木、特に桜を見渡せるほど、多数の木や花が一面に広がっている景観をいう。とりわけ奈良県吉野山で、山腹を埋め尽くす桜の眺めを表す語として用いられる。
由来
「一目」は一度見渡すこと、「千本」は非常に多くの樹木を数える表現である。古来、桜の名所として知られる奈良県吉野山の壮観な桜景色を形容する日本語として定着した。吉野の桜自体は8世紀後半成立の『万葉集』にも詠まれるが、「一目千本」という語そのものの初出・成立時期は明確ではない。
備考
主に吉野山の桜景色に関して使われる、景観を表す語である。「千本」は厳密な本数ではなく、多さを強調する表現。一般的な抽象的比喩としてはあまり用いない。
例文
- 奈良県吉野山の花矢倉からは、山を染める一目千本の桜を眺めることができる。
- 満開の時期には、中千本から上千本へ続く景色が、まさに一目千本の趣を見せる。
- 旅行案内には、吉野の春を代表する見どころとして「一目千本」が紹介されていた。