一枝之栖
読み方:いっし の すみか
意味
自分の身分や境遇に見合った、わずかな安住の場所・地位のこと。また、そのような小さなもので満足し、過分な欲望を抱かない生き方をいう。
由来
中国の戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)に成立したとされる『荘子』「逍遥遊」に基づく。そこでは、ミソサザイが深い森に巣を作っても必要とするのは一本の枝だけであり、モグラが川の水を飲んでも腹を満たす分だけだ、と説く。この「鷦鷯巣於深林、不過一枝」の趣旨から、わずかな住みか・身分相応の安住の地を「一枝之栖」というようになった。
備考
主に文章語として用いる。「一枝の栖」とも書く。単に小さな家を指すだけでなく、身の程を知り、少ないもので満足する態度を含意する。
別表記
- 一枝の栖
例文
- 山里の小屋を一枝之栖として、彼は静かな研究生活を送っている。
- 彼女は一枝之栖を得られれば十分だと考え、過度な出世を求めなかった。
- 退職後は一枝之栖に満足するという心持ちで、慎ましく暮らした。
分類
類義語
対義語
- 貪得無厭
- 飽くなき欲望