一世木鐸
読み方
いっせい ぼくたく
意味
その時代の人々を教え導き、社会や学問・思想の発展に大きな影響を与える、すぐれた指導者・学者・教育者のこと。「一世」は一つの時代、「木鐸」は人々に知らせを伝えるための鈴を指し、転じて世を導く人物をいう。
由来
「木鐸」は、古代中国で法令や政令を人々に知らせる際に鳴らした、木の舌を付けた鈴のことです。『論語』八佾篇(成立は紀元前5〜3世紀頃とされる)に、孔子を「天が木鐸としようとしている」、すなわち世を教え導く者として表す記述があります。これに「一世(その時代)」を組み合わせ、「一世木鐸」は一時代を導く人物を意味する語となりました。
備考
主に学者・思想家・教育者・宗教家など、精神的・知的な面で時代を導く人物に対する敬称として用いる硬い表現です。「一世の木鐸」と、助詞の「の」を入れて使うこともあります。
例文
- 彼は長年にわたり教育制度の改革に尽力し、まさに一世木鐸と呼ぶべき教育者だった。
- その思想家は、近代日本の知識人に多大な影響を与えた一世木鐸である。
- 若い研究者たちは、学界の一世木鐸である先生の講演に熱心に耳を傾けた。
類義語
- 時代の先覚者
- 一代の偉人
- 社会の指導者
- 当代第一人
対義語
- 凡庸無名
- 無名小卒
- 碌碌凡庸