雀の巣に鶴
読み方:すずめ の す に つる
意味
身分や家柄が平凡または貧しい家に、容貌や才能の特にすぐれた子、特に娘が生まれることのたとえ。小さな雀の巣には不釣り合いなほど立派な鶴がいる、というイメージからいう。
由来
小さな雀の巣と大きく優美な鶴との著しい不釣り合いを用いた、日本のたとえである。近松門左衛門の浄瑠璃「心中天網島」(享保5年・1720年)に用例があり、少なくとも江戸時代中期にはこの表現が知られていたと考えられる。
備考
現代では家柄や身分の上下を前提とする響きがあり、人物を評価する際には慎重な使用が望ましい。「掃き溜めに鶴」は、家柄よりも場所・集団の中で際立つ人物をいう点が異なる。
別表記
- 雀の巣に鶴の子
誤用・混同注意
- 「掃き溜めに鶴」と完全に同義とするのは不正確。こちらは主に平凡・貧しい家に、すぐれた子、特に娘が生まれることをいう。
- 文字どおり「雀の巣に鶴が住み着くこと」と解釈するのは誤り。
例文
- 質素な農家の娘なのに、学問も礼儀作法も申し分ない。まさに雀の巣に鶴だ。
- 兄弟は皆おとなしいのに、末娘だけは際立って美しく才気があるので、近所では雀の巣に鶴と評判だった。
- 彼女のような優秀な子があの家から出るとは、雀の巣に鶴というべきだろう。
分類
類義語
- 鳶が鷹を生む
- 掃き溜めに鶴
- 群鶏の一鶴