金は一代名は末代
読み方:かねは いちだい なは まつだい
意味
金銭や財産は、その人が生きている一代の間のものにすぎないが、名誉・評判・功績は後世や子孫の代まで伝わり残る、という意味。目先の利益だけを求めず、後に恥じない行いをして名を大切にすべきだという教え。
由来
文句そのものの初出や成立年は明確ではない。日本で近世、特に江戸時代(17〜19世紀)までにことわざとして定着したとされる。尾張地方で用いられた尾張いろはかるたの「か」の札にも採られ、金銭よりも後世に残る名誉を重んじる価値観を表した。
備考
「末代」は後世・子孫の代々、「名」は名誉やよい評判を指す。金銭を相続できないという字義どおりの意味ではなく、財産の一時性と名誉の永続性を対比した教訓である。
別表記
- 金は一代、名は末代
- 金は一代の宝、名は末代の宝
補足
- 「末代」を世界の終末の時代という意味に解するのは不適切。ここでは後世・子孫の代々をいう。
- 「金は子孫に残せない」という意味ではない。金銭よりも名誉や功績のほうが長く伝わる、という対比である。
例文
- 目先の利益のために不正をすれば信用を失う。金は一代名は末代というのだから、誠実に仕事をしよう。
- 祖父は子どもたちに、「財産よりも、人に恥じない名を残しなさい。金は一代名は末代だ」と教えていた。
- 彼は私利私欲より地域への貢献を選んだ。まさに金は一代名は末代を実践した生き方だ。
分類
類義語
- 虎は死して皮を留め、人は死して名を残す
- 名は身を助く
- 名は末代の宝
対義語
対比・対照ことわざ
- 虎は死して皮を留め、人は死して名を残す
- 名を捨てて実を取る