貧富は時の運
読み方:ひんぷ は とき の うん
意味
人が貧しいか富んでいるかは、本人の才覚や努力だけで決まるものではなく、その時々の世の中の状況や巡り合わせ、運にも大きく左右されるという意味。貧富はいつまでも固定したものではなく、変わりうるという含みもある。
由来
江戸時代に広まったことわざとされ、尾張地方で用いられた「尾張いろはかるた」の「ひ」の札としても知られる。特定の古典に由来する句としては確認しにくく、成立した正確な年代や最初の出典は明らかではない。
備考
努力や能力を完全に否定する語ではなく、貧富には社会状況や偶然も関わることをいう。貧困を本人の運だけに帰すような言い方にならないよう、現代では文脈に配慮したい。
別表記
- 貧富は時の運、富貴は命の長短
誤用・混同注意
- 「努力は全く無意味で、金持ちか貧乏かは運だけで決まる」という極端な意味に解するのは不正確。努力や能力だけでは左右できない時勢・巡り合わせもある、という趣旨。
例文
- 景気の変化で店をたたむ人もいれば成功する人もいる。まさに貧富は時の運だ。
- 祖父は事業に失敗して一時は苦しかったが、後に立て直した。貧富は時の運という言葉を思わせる。
- 今は裕福でも将来が保証されているわけではない。貧富は時の運と考え、驕らずに暮らしたい。
分類
類義語
- 富貴は浮雲のごとし
- 栄枯盛衰は世の習い
- 禍福は糾える縄の如し
対義語
- 人事を尽くして天命を待つ
- 努力は人を裏切らない
対比・対照ことわざ
- 人事を尽くして天命を待つ
- 富貴は浮雲のごとし