財多ければ身を害す
読み方:ざい おおければ みを がいす
意味
財産が多すぎると、それをねらう盗賊や詐欺師を招いたり、周囲のねたみ・争いを生んだりして、かえって自分の身に災いを及ぼすという意味。富そのものを悪とするのではなく、財への執着や見せびらかし、管理の不十分さを戒める言葉である。
由来
中国の古い処世訓・漢文的な思想に由来するとされることわざで、財が多いことは盗難・嫉妬・争いを招き、身を危うくするという戒めを表す。特定の典籍や正確な成立年代は明確ではないが、日本では漢文調のことわざとして近世以降に広く用いられてきた。
備考
現代では、単に金持ちであることを非難する語ではない。財産の誇示、強欲、不適切な管理が危険や人間関係の摩擦を招くという文脈で用いる。
別表記
- 財多くして身を害す
誤用・混同注意
- 「財産を持つこと自体が悪であり、貧しいほうがよい」という意味に限定するのは不正確。多すぎる財が招く執着・ねたみ・犯罪などの危険を戒める言葉である。
例文
- 巨額の資産を周囲に誇示していた彼が詐欺の標的になった。まさに「財多ければ身を害す」だ。
- 祖父は、金を持つほど慎み深くなれと教え、「財多ければ身を害す」とよく言っていた。
- 会社が利益を独占して反感を買わないよう、経営者は「財多ければ身を害す」という戒めを忘れてはならない。
分類
類義語
- 金は身の仇
- 財は身の仇
- 過ぎたるは猶及ばざるが如し