葬式より墓場
読み方:そうしき より はかば
意味
物事には進めるべき順序があるのに、必要な前段階を済ませないまま、その先のことを考えたり手を付けたりすることのたとえ。葬式を行う前から墓場の心配をする、という意味からいう。先走りや順序を無視した準備を戒める言葉。
由来
江戸時代に成立・流布した上方いろはかるたの「そ」の札として知られることわざである。葬式を済ませてから埋葬・墓のことに至るという当時の観念上の順序を踏まえ、葬式より先に墓場を用意しようとする不自然さをたとえたもの。正確な初出年や作者は不明。
備考
現在の日常会話での使用頻度は高くなく、ことわざとして文章語的に用いられることが多い。相手の先走りや段取りの悪さを批判する響きがある。
誤用・混同注意
- 「葬式より墓場のほうが重要だ」という、葬式と墓場の価値の比較を表す言葉だと解釈するのは誤り。物事の順序を無視して先走ることをいう。
- 慎重に将来へ備えることを褒める表現として使うのは不適切。必要な段階を飛ばした早計さを戒める語である。
例文
- 新規事業の採算も確かめないうちに海外支社の場所を探すのは、葬式より墓場だ。
- まだ採用が決まっていないのに、退職後の肩書きの話をするなんて葬式より墓場ではないか。
- まず基礎設計を固めよう。完成後の祝賀会の話ばかりしていては、葬式より墓場になってしまう。
分類
類義語
- 先走り
- 気が早い
- 本末転倒