芝蘭の室に入るが如し
読み方:しらん の しつ に いる が ごとし
意味
徳の高い人や優れた人と交際することは、香り高い芝や蘭のある部屋に入るようなものである。長く接しているうちに、気づかないまま相手のよい人格・品性に感化され、自分もよくなっていくことをいう。
由来
中国の古典「孔子家語」六本篇にある「善人と居るは、芝蘭の室に入るが如し」という趣旨の一節に基づく。善人と共にいれば、芝や蘭の香りに自然と染まるように、その徳に感化されるというたとえである。現存する「孔子家語」は、三国時代・魏の王粛(195~256年)による編纂と伝えられるが、成立事情には議論がある。
備考
やや漢文調で、日常会話よりも文章・スピーチ・教育的な文脈で用いられる。「芝蘭」は香り高い芝と蘭をいい、豪華な部屋そのものを指す語ではない。
別表記
- 芝蘭の室に入る
- 芝蘭の室に入るがごとし
- 芝蘭の室に入るが如く
誤用・混同注意
- 「芝蘭」を単に蘭の香る豪華・快適な部屋と解し、部屋のよさを表す語として使うのは不適切。善人・人格者との交わりによって自然に感化されることをいう。
- 善人に会えば直ちに自分も立派になるという意味ではない。長く交わるうちに、知らず知らずよい影響を受けるというたとえである。
例文
- 人格者である師のそばで学ぶ日々は、まさに芝蘭の室に入るが如しで、私の考え方を大きく変えた。
- 子どもの交友関係を大切にしたい。芝蘭の室に入るが如しというように、付き合う相手から受ける影響は大きい。
- この研究会には誠実で優秀な人が集まっており、参加するたびに芝蘭の室に入るが如しと感じる。
分類
類義語
- 朱に交われば赤くなる
- 近朱者赤、近墨者黒
- 孟母三遷
対義語
- 鮑魚の肆に入るが如し
対比・対照ことわざ
- 鮑魚の肆に入るが如し