良薬口に苦し
読み方:りょうやく くちに にがし
意味
よく効く薬は苦くて飲みにくいことから、本人には聞きづらく不快に感じられる忠告や注意でも、将来のためになり役に立つことをいう。耳当たりのよい言葉よりも、欠点を正す厳しい意見の価値を表す。
由来
中国古典の『孔子家語』六本にある「良薬苦口、忠言逆耳(良薬は口に苦いが病に利き、忠告は耳に逆らうが行いに利く)」に基づくとされる。現行の『孔子家語』は魏(三国時代・3世紀ごろ)の王粛が編んだと伝わる。なお、類似した表現は戦国時代の『韓非子』や前漢の『史記』にも見られる。
備考
「苦し」は古語の形容詞「苦し」の終止形で、「苦い」の意味。現代語では「良薬は口に苦い」ともいう。厳しい言葉なら何でも有益だという意味ではない。
別表記
- 良薬は口に苦し
- 良薬は口に苦い
- 良薬苦口
補足
- 「苦し」を動詞の「苦しむ」の意味に取るのは誤りで、ここでは「苦い」という意味の古語である。
- 慣用句として「良薬は口に苦しい」とするのは不適切。一般には「良薬は口に苦し」または「良薬は口に苦い」という。
- 不快で厳しい批判はすべて有益だ、と解釈するのは誤り。相手のためになる適切な忠告を指す。
例文
- 部長の厳しい指摘は耳が痛かったが、良薬口に苦しで、企画の欠点を直すよい機会になった。
- 先生の注意はつらく感じるかもしれないが、良薬口に苦しというように、上達のためには必要な助言だ。
- 友人は私の浪費を率直に戒めてくれた。良薬口に苦しと思い、その忠告を受け入れることにした。
分類
類義語
対比・対照ことわざ
- 忠言は耳に逆らう
- 忠言逆耳