老牛犢を舐る
読み方:ろうぎゅう とくを ねぶる
意味
年を取った牛が子牛を舐めてかわいがる姿になぞらえ、親が子を深く慈しみ、いつまでも気にかける愛情をいう。特に、年老いた親が子を思う切実で強い親心を表す。
由来
中国の歴史書『後漢書』楊彪伝に由来する。後漢末、曹操に子の楊修を殺された楊彪が、自分の悲しみを「なお老牛の犢を舐るる愛を懐くようなものだ」と述べた故事による。楊修の処刑は建安24年(219年)頃とされ、『後漢書』は5世紀に范曄が編纂した。
備考
「犢」は子牛、「舐る」はこの句では一般に「ねぶる」と読む。日常会話ではやや文語的で、親が子を深く慈しむ気持ちを格調高く表す際に用いる。
別表記
- 老牛、犢を舐る
- 老牛犢をねぶる
- 老牛舐犢
誤用・混同注意
- 「舐る」を「なめる」と読むのは一般的ではなく、このことわざでは通常「ねぶる」と読む。
- 年配者が若者一般をかわいがる意味ではなく、基本的には親が自分の子を深く慈しむ愛情をいう。
例文
- 子どもが独立して何年たっても毎日連絡を気にする母の姿には、まさに老牛犢を舐る思いが表れている。
- 厳格に見えた父も、病気の娘のことになると老牛犢を舐るように心配していた。
- 息子の失敗を聞いて胸を痛める祖父の気持ちは、老牛犢を舐る親心そのものだった。
分類
類義語
- 親心
- 舐犢の愛
- 親子の情