竜の鬚を蟻が狙う
読み方:りゅう の ひげ を あり が ねらう
意味
力・地位・規模が圧倒的に違う相手に、弱い者や小さな者が無謀にも挑もうとすること。実現性の乏しい大望や、身の程をわきまえない企てを、蟻と竜の隔たりにたとえていう。単なる挑戦一般ではなく、力量差や準備不足が著しい場合を指す。
由来
成立した年代や作者は未詳で、特定の古典文学を典拠とする語でもない。江戸時代に流布した上方いろはかるたの「り」の札として知られ、強大な竜と微小な蟻を対比させて、弱小な者が大者に挑む無謀さを表したものとされる。
備考
上方いろはかるたの「り」の札。現代の日常会話では使用頻度が低い。相手の力量や企てを見下す響きがあるため、本人に直接用いる際は注意が必要。
別表記
- 龍の鬚を蟻が狙う
- 竜の髭を蟻が狙う
- 龍の髭を蟻が狙う
- 竜の鬚を蟻がねらう
誤用・混同注意
- 小さい者が大きい相手の弱点を巧みに突くという意味に解するのは誤り。一般には、力の及ばない者が強大な相手に無謀に挑むことをいう。
- 勇敢な挑戦一般を褒める表現として使うのは適切でない。力量差が著しく、無謀であるという否定的な含みを持つ。
例文
- 資金も人手もないのに業界最大手を単独で買収しようとする計画は、竜の鬚を蟻が狙うようなものだ。
- 十分な準備なしで王者に正面から挑むのは、竜の鬚を蟻が狙うに等しい。
- 彼の構想を竜の鬚を蟻が狙うと笑う人もいたが、本人は地道に実力を蓄えていた。
分類
類義語
- 蟷螂の斧
- 卵で石を打つ
対義語
- 身の程を知る
- 分をわきまえる