瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず
読み方:かでん に くつ を いれず、りか に かんむり を たださず
意味
瓜畑で履物を履き直したり、スモモの木の下で冠を直したりすると、瓜やスモモを盗もうとしているように見えてしまう。実際にやましいことがなくても、他人から疑いを受けるおそれのある行為や場所は避けるべきだ、という戒め。
由来
中国の古楽府「君子行」にある「瓜田不納履、李下不正冠」に基づく。瓜畑でかがんで履物を整えれば瓜を盗むように、李(スモモ)の木の下で手を上げて冠を直せば実を取るように見える、というたとえである。作品は後漢ごろまでに成立した古い楽府詩とされるが、作者・正確な成立年は不詳。
備考
格調の高い文語的表現で、政治・公務・企業のコンプライアンスなど、疑念を招かない行動を説く場面で用いる。「李」はスモモで、「李下」は「りか」と読む。
別表記
- 瓜田に履を入れず、李下に冠を正さず
- 瓜田不納履、李下不正冠
誤用・混同注意
- 「瓜畑やスモモの木の下に入ってはいけない」という意味ではない。そこで履物や冠を直すと、盗みのように見える行為を避けよ、という戒めである。
- 「履を納れる」を履物を隠すことと解するのは誤り。ここでは履物を履く・履き直す意である。
例文
- 公金を扱う担当者は、瓜田に履を納れず、李下に冠を正さずの心得で、取引先との私的な金銭の貸し借りを避けている。
- 不正をしていなくても、高価な贈答品を受け取れば疑念を招きかねない。瓜田に履を納れず、李下に冠を正さずというように、辞退するのが賢明だ。
- 深夜に一人で資料室へ入ると誤解されるおそれがある。瓜田に履を納れず、李下に冠を正さずの姿勢で、入室時には同僚に同行してもらおう。
分類
類義語
- 瓜田李下
- 嫌疑を避ける
- 疑わしき行為は避ける