狐死して首丘に向かう
読み方:きつね しして しゅきゅうに むかう
意味
狐は死ぬとき、生まれた丘の方へ頭を向けるという意から、どれほど遠く離れて暮らしていても、人は故郷や祖先、自分の根源を慕い、最後にはそこへ心を向けるものだというたとえ。故郷を思う気持ちや、根本を忘れない心をいう。
由来
中国の儒教経典『礼記(らいき)』の「檀弓上(だんぐうじょう)」にある「狐死正丘首(狐は死して丘に首を正す)」に基づく。前漢以前、紀元前2世紀ごろまでに成立したとされる『礼記』の故事で、狐が死に際に生まれた丘へ頭を向けるという伝承から、故郷を慕う心を表すようになった。日本では漢文の教養を通じて定着した。
備考
「首丘」は、生まれ育った土地の丘を指す。四字形では「狐死首丘(こししゅきゅう)」ともいう。主に故郷への愛着や、自分のルーツを忘れない気持ちを格調高く表す。
例文
- 海外で長く成功を収めた彼も、晩年には故郷で暮らしたいと言う。狐死して首丘に向かうということだろう。
- 故郷の祭りの知らせを聞くたびに帰りたくなる。狐死して首丘に向かう思いは、年を重ねるほど強くなった。
- 創業者は引退後、生まれ育った町に会社の資料館を建てた。狐死して首丘に向かう心を大切にしたのだ。
分類
類義語
対義語
- 故郷を忘れる
- 故郷を捨てる