牛は水を飲んで乳とし、蛇は水を飲んで毒とす
読み方:うし は みず を のんで ちち とし、へび は みず を のんで どく とす
意味
同じ水を飲んでも、牛は乳を作り、蛇は毒を作るように、同じ教え・経験・環境に触れても、受け取る人の性質や心のあり方によって、善い結果にも悪い結果にもなり得るというたとえ。特に仏の教えを受ける者の資質の違いをいう。
由来
仏教経典『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』に見られるたとえに由来する。インドで成立した大乗仏教経典が中国語に訳され、日本へ伝来したものとされる。現行の漢訳『涅槃経』は北涼の曇無讖(どんむしん)が421~430年頃に訳したとされ、「牛が水を飲めば乳となり、蛇が飲めば毒となる」という趣旨で説かれる。
備考
仏教的な比喩で、「水」自体の善悪ではなく、受け手の性質・用い方が結果を左右する点に重点がある。日常会話より、説教・文章・教訓的な文脈で用いられる。
例文
- 同じ注意を受けても、改善の糧にする人もいれば恨みに思う人もいる。まさに「牛は水を飲んで乳とし、蛇は水を飲んで毒とす」という言葉どおりだ。
- 先生の教えは同じでも、学ぶ側の心構えで結果は変わる。牛は水を飲んで乳とし、蛇は水を飲んで毒とすということを忘れてはいけない。
- 便利な技術も、社会を豊かにするために使うか、人を傷つけるために使うかで違う。「牛は水を飲んで乳とし、蛇は水を飲んで毒とす」ということだ。
分類
類義語
- 一水四見
- 近朱者赤、近墨者黒