父の仇と共に天を戴かず
読み方:ちちのかたき とともに てんを いただかず
意味
父を殺した仇とは、同じ天の下に生きていることさえ許せないほど憎く、必ず復讐すべきだという意味。父母への孝行を重んじた古い考え方を表す。現在では、非常に深い恨みや、決して相容れない相手をいう比喩としても用いられる。
由来
中国の儒教経典『礼記(らいき)』の「曲礼上」にある「父之讎、不與共戴天(父の仇は、共に天を戴かず)」に由来する。『礼記』は周代以来の礼制・儒教思想をまとめた書で、前漢期の紀元前1世紀ごろに戴聖が編纂したとされる。父の仇討ちは子の務めであるという、古代中国の孝の思想を示した言葉である。
備考
本来は父の仇討ちを肯定する儒教的な表現。現代では実際の復讐を勧める語ではなく、強い敵意や和解しがたい対立を誇張していう場合が多い。
例文
- 彼は父を陥れた相手を、父の仇と共に天を戴かずというほど憎んでいた。
- あの二社は創業者の代から対立しており、まるで父の仇と共に天を戴かずの関係だ。
- 父の仇と共に天を戴かずという感情にとらわれず、まずは冷静に事実を確かめるべきだ。
分類
類義語
- 不倶戴天
- 父の仇は不倶戴天の仇
- 親の仇は不倶戴天
対義語
- 怨みに報いるに徳を以てす
- 水に流す
- 寛容