無理が通れば道理引っ込む
読み方:むり が とおれば どうり ひっこむ
意味
不合理なことや、力・権力による無理な要求が世の中で通ってしまうと、正しい筋道や常識は通用しなくなり、退けられてしまうという意味。道理よりも権勢や無理押しが優先される状況を批判していう。
由来
正確な初出や作者は不明である。江戸時代に広く用いられるようになった言い回しで、江戸いろはかるたの「む」の札「無理が通れば道理引っ込む」として定着した。いろはかるたは江戸時代前期から中期にかけて庶民の間に普及した。
備考
「無理」は単に「不可能」の意味ではなく、不合理・無法な振る舞いを指す。「道理」は物事の正しい筋道や常識のこと。権力や強引さが正しさを押しのける場面で批判的に用いる。
別表記
- 無理が通れば道理が引っ込む
補足
- 「無理」を単に『実現不可能なこと』、「道理」を『道路のこと』と解してしまうのは誤り。ここではそれぞれ『不合理なこと』『正しい筋道・常識』を意味する。
- 『無理を通せば正しいことが引っ込む』という意味であり、無理を押し通す行為を肯定・推奨することわざではない。
例文
- 会社では上司の無理が通れば道理引っ込むという状態で、現場の意見は聞き入れられなかった。
- 権力者の一声で規則が曲げられるなら、まさに無理が通れば道理引っ込むだ。
- いじめを見て見ぬふりする学校では、無理が通れば道理引っ込むことになってしまう。
分類
類義語
- 横車を押す
- 理不尽がまかり通る
対義語
- 道理に向かう者なし
- 正義は勝つ
対比・対照ことわざ
- 道理に向かう者なし
- 正義は勝つ