泥棒を捕らえて縄を綯う
読み方:どろぼう を とらえて なわ を なう
意味
事件や問題が起きてから、あわてて必要な準備や対策を始めること。泥棒を捕まえた後になってから縛る縄を作るのでは遅い、というたとえで、事前の備えがないことや、手遅れな対応を批判的にいう。
由来
泥棒を捕らえた時点で初めて縄を綯っていては、逃げられるおそれがあり間に合わないことから生まれたたとえである。正確な初出は不明だが、江戸時代には「盗人を捕らえて縄を綯う」の形で広く定着し、江戸いろはかるたの「ぬ」の札にも採られた。
備考
「綯う」は、藁や麻などをより合わせて縄を作る意。「泥縄」と略して使うことも多い。相手の対応を非難する響きがあるため、使用場面には配慮する。
別表記
- 盗人を捕らえて縄を綯う
- 盗人を捕えて縄を綯う
- 盗人を捕らえて縄をなう
- 泥棒を捕らえて縄をなう
誤用・混同注意
- 「泥棒を捕らえた後でも縄を作ればよい」という、事後対応を肯定する意味ではない。必要な備えを後回しにして手遅れになることをいう。
- 「縄を“縄う”」と書くのは誤り。縄を作る意味の動詞は「綯う」である。
例文
- 情報漏えいが起きてから規則を整えても、泥棒を捕らえて縄を綯うようなものだ。
- 台風の接近後に非常食を買い集めるのは、場合によっては泥棒を捕らえて縄を綯うことになりかねない。
- 故障してから予備部品を手配するのでは泥棒を捕らえて縄を綯うので、日頃から点検しておこう。