梅雨の空と入道の顔は赤くなる程ひどい
読み方:つゆ の そら と にゅうどう の かお は あかく なる ほど ひどい
意味
梅雨どきに空が赤く見えるのは天候がいっそう荒れる兆し、入道が顔を赤くするのは激しく怒っている兆しだ、というたとえ。空模様の悪化や人の怒りは、赤くなるほど程度がひどいことをいう。
由来
梅雨の天候に関する民間の観察と、怒ると顔が赤くなる入道(僧形の男性)の様子を結び付けた口承のことわざと考えられる。初出資料および成立した正確な年・時代は確認できず、不明である。特定の漢籍・仏典を典拠とする表現ではない。
備考
「入道」は入道雲ではなく、僧形になった男性・僧を指す。現代では使用頻度が低く、地域的・古風な表現として受け取られることがある。気象学上の確実な予報則ではなく、民間の経験則である。
別表記
- 梅雨の空と入道の顔は赤くなるほどひどい
- 梅雨の空と入道の顔は赤くなる程酷い
誤用・混同注意
- 「入道」を夏の積乱雲である「入道雲」の意味に取るのは適切ではない。この句の「入道」は、顔を赤くして怒る人(僧形の男性)をいう。
- 「空が赤いので必ず大雨になる」という科学的な気象法則を述べた表現ではなく、民間の天候観察を背景とするたとえである。
例文
- 空が赤く染まってきたから、梅雨の空と入道の顔は赤くなる程ひどいと言うし、早めに家へ帰ろう。
- 部長の顔がみるみる赤くなったので、梅雨の空と入道の顔は赤くなる程ひどいという言葉を思い出し、皆が口をつぐんだ。
- 朝焼けを見た祖父は、「梅雨の空と入道の顔は赤くなる程ひどい」と言って、雨具を持たせてくれた。