曲者の空笑い
読み方:くせもの の そらわらい
意味
悪だくみや隠し事をしている怪しい人物が、本心を悟られないように見せる、含みのある不自然な笑いをいう。表面上は何気なく笑っていても、内心では人をだましたり企んだりしているような、不気味で油断ならない笑いのたとえ。
由来
成立した正確な年代や作者は不詳である。近世、江戸時代に成立・流布した上方いろはかるたの「く」の札として伝わる。怪しく油断できない人物を意味する「曲者」と、本心を隠してする作り笑いをいう「空笑い」を組み合わせた表現である。
備考
現代の日常会話ではやや古風な表現で、文章語や小説的な描写で用いられやすい。「曲者」はこの句では「くせもの」と読む。
別表記
- くせ者の空笑い
- 癖者の空笑い
- 曲者のそら笑い
- 癖者のそら笑い
誤用・混同注意
- 「曲者」を「きょくしゃ」と読むのは誤りで、この句では「くせもの」と読む。
- 単なる愛想笑いや理由のない笑い一般ではなく、悪だくみや隠し事を感じさせる不気味な笑いをいう。
例文
- 質問をかわした彼は、曲者の空笑いを浮かべた。
- 計画を邪魔しようとしているらしい彼の曲者の空笑いに、皆が警戒した。
- 探偵小説では、犯人候補が曲者の空笑いを見せて読者を不安にさせる場面がある。
分類
類義語
- 含み笑い
- 不敵な笑い
- 作り笑い
対義語
- 心からの笑い
- 屈託のない笑い