春雨に傘いらず
読み方:はるさめ に かさ いらず
意味
春に降る雨は細くやわらかく、強く降り続くことが少ないため、傘を差さなくてもよいほどだ、という意味。春雨の軽やかさを表した言葉である。転じて、小さな不都合や軽い雨なら大げさに構えなくてもよい、という趣旨で用いられることもある。
由来
正確な初出や成立時期は不詳。春雨が細く静かに降るという日本の季節感・生活実感から生まれたことわざと考えられる。江戸時代以降に伝わる上方いろはかるたの「は」の札としても知られ、近世には広く親しまれていた。
備考
上方いろはかるたの「は」に当たることわざ。現代では実際の天候判断としてではなく、春の細雨を趣深く表す言い回しとして使われることが多い。強い雨の日には当てはまらない。
誤用・混同注意
- 「春の雨なら常に傘が不要」という科学的・実用的な断定ではない。春雨でも雨量や風が強ければ傘は必要になる。
- 「春雨じゃ、濡れてまいろう」と同じことわざだとするのは不正確。後者は春雨を嫌わず進む趣を表す別の有名なせりふ・表現である。
例文
- 空は曇っているけれど、降っているのは春雨に傘いらずという程度の雨だ。
- 祖母は霧のような雨を見て、「春雨に傘いらずよ」と言って買い物に出かけた。
- 春雨に傘いらずとはいうものの、長時間歩くなら折り畳み傘を持っていこう。
分類
類義語
- 春雨じゃ、濡れてまいろう