客は三日来ぬと仏になる
読み方:きゃく は みっか こぬ と ほとけ に なる
意味
客商売では、常連客であっても三日ほど来なければ、もう二度と来ない客、すなわち死んだ者同然と見切らなければならないというたとえ。客の心や客足は移ろいやすく、来店を当然のものと思ってはならないという戒めである。
由来
正確な初出や成立年は不詳である。江戸時代後期(19世紀ごろ)に尾張地方で用いられたとされる尾張いろはかるたの「き」の札として伝わる。来なくなった客を「仏」すなわち死者になぞらえ、客商売における客足の変わりやすさを表した言葉である。
備考
「仏」はここでは死者の意であり、客を尊い存在として敬うという意味ではない。表現がやや古く、客が離れることを死になぞらえるため、現代では相手や場面に配慮して用いる。
誤用・混同注意
- 「仏」を『尊い客として丁重に扱う』という意味に解するのは誤り。ここでは死者、転じて、もう来ないと見切る客を指す。
- 三日来ない客が実際に死ぬという意味や予言ではない。客の移り気・客足の不安定さをいう比喩である。
例文
- 常連客が来てくれることを当たり前と思わず、客は三日来ぬと仏になるという気持ちで接客を続けよう。
- 売上が好調でも安心はできない。客は三日来ぬと仏になるというように、客足はすぐ変わるものだ。
- 予約していた客が何日も姿を見せない。客は三日来ぬと仏になるともいうが、まずは無事かどうか連絡してみよう。
分類
類義語
- 客は気まぐれ
- 商売は水物