大樹倒るれば猢猻散ず
読み方:たいじゅ たおるれば こそん ちる
意味
大きな権力や勢力をもつ人物が失脚・没落すると、その人を頼りにして集まっていた部下、取り巻き、追従者なども利益を失い、たちまち離れ去ることのたとえ。人間関係のうち、とくに利害や権勢によって結ばれた関係のもろさをいう。
由来
中国の句「樹倒猢猻散(しゅとうこそんさん)」に基づく。北宋期、11世紀後半から12世紀初めごろの龐元英による随筆集『談藪』に見えるとされる。大樹が倒れれば、そこをねぐらやよりどころにしていた猿が散っていく情景を、権力者の失脚と追従者の離散にたとえたもの。日本では「大樹倒るれば猢猻散ず」と訓読して用いる。
備考
「猢猻」はサルの意。主に、権勢や利益だけを目当てに集まっていた人々が離散する場合に、批判的・皮肉な調子で用いる。
別表記
- 樹倒猢猻散
- 樹倒るれば猢猻散ず
誤用・混同注意
- 「猢猻」を「子孫」や「狐孫」と書くのは誤り。猢猻はサルを指す語。
- 権力者が部下を追い散らす意味ではなく、権力者が失脚した後、追従者が自ら離れていくことをいう。
例文
- 会長が不祥事で退任すると、周囲にいた取り巻きは大樹倒るれば猢猻散ずというように、たちまち姿を消した。
- 有力なスポンサーが撤退した途端、協力企業も次々と離れた。まさに大樹倒るれば猢猻散ずである。
- 苦境に立たされた友人を見捨てるのは、大樹倒るれば猢猻散ずを地で行くようで寂しい。